2014年4月2日

2007年1月の年頭所感より

ふと思い立って,自分の2007年の年頭所感を読み返してみた.面白かったので再掲する.

6年3ヶ月経過して実現できたのは

  • 音楽活動のほぼ完全停止
  • (アマチュア)無線活動の部分的停止(基本的に10月〜3月のみとし,4月〜9月は休業)
  • 外部条件により半ば強制的にカネの稼ぎ方を考え直させられている

…ぐらいでしかない.

人間というのは,恐ろしいほど変わらないものだということを,実感する.そして,今は2007年よりも,世界の状況はさらに悪化していることに,驚くばかりである.

(以下,2007年01月03日 10:44JST の mixi 日記より引用.「今年」という表現は,2007年のことであることに注意されたい.)

人生後半

2004年に親父を亡くして以来,人生後半なのだというのを強く意識するようになった.簡単にいえば,年寄りになったということである.つまり,糾弾する側から糾弾される側に,高齢化社会にとってはリソースを食いまくる迷惑な存在になったということだ.

そろそろ人生のいろいろな活動から撤退して死ぬための準備をしなければならなくなったことを痛切に感じる.

この20年は

  1. 言論の自由を阻止しようとする政府という悪との戦い
  2. あらゆる障壁のdeconstructionと徹底した国境開放
  3. コンテンツ売りでぼろ儲けしようとする連中との戦い

に明け暮れたような気がする.

もっとも,1.については

1.1 政府と役人自身があらゆる分野で責任を放棄するというもっとも凶悪な戦略を実行しているので,いったい誰が悪いのかということが見えなくなってしまった

1.2 私も含め「教師は憎むべき対象」「年寄りは害毒」という考え方が一定世代以下の人たちには十分に行き渡ったせいか,その無謬性を前提にした犯罪が増えてしまった

1.3 本当の悪は政府の裏についている国民全体(もちろん自分も含む)と,政府を裏で動かしているマフィア(圧力団体ともいう)達であることが次第に明らかになりつつある

という問題が見えてきてしまったので,昔ほど単純に主張できなくなってきている.また,自分がかつて敵対していた組織から,禄を食むことを余儀なくされているからかもしれない.好き嫌いや良し悪しだけでは仕事は選べないし,どんな組織の中にもうまくやっていける人間はいるので,簡単に敵味方の論理では語れなくなってきた.

2.については,日本は核攻撃されても国境を開かなかったのだから,私の生きている間には徹底開国は実現しないだろうと思う.もっとも,そうなる前に労働力不足で 移民の導入は必須だろうけど.そうなったらなったで生きていく覚悟はあるが,大半のdomesticatedされた(domesticでないことに注意)日本人にはつらかろうと思う.まあ,彼らがどうなろうと,私は私でやっていくしかないが.

3.については,率直な話コンテンツ産業にかかわればかかわるほど,空しくなってやる気が失せていくのが現実だろう.多くの創作行為が違法とされている中で,本当に面白いものは不法行為の中にしか残らないのではないかと思う.ならばその不法行為を合法化すればいいのだが,どうもコンテンツ産業のお化けたちは死ぬまで吸血鬼でいたいらしい.

一言で言えば,この20年間,無駄な戦いをやっていたなと思う.ヘタに正面切って戦うよりは,食うためのゲリラ戦に徹したほうがずっと良さそうだということに気がついた.原点に返ったともいえるのだが.

今年はとりあえず

  • a)音楽活動の一定分野にピリオドを打つ.今までやってきた活動との重複を避ける,残すのはDJとラップだけ
  • b)無線活動は極力縮小し,その分のエネルギーは電子工作技術の習得に回す(ハードウェア技術は飯のタネになるだろうから)
  • c)コンピュータを好きになってちゃんとコーディングと実験をしよう,仕事をしよう
  • d)人間関係としてのインターネットは極力縮小し,くだらない争いには首を突っ込まない
  • e)インターネットの前提にあるabstraction technologyの復習をする
  • f)カネの稼ぎ方を考え直す
  • g)面倒がらずに身体を立て直して世界中動き回る
  • h)自宅コンピュータシステムの縮小,アウトソース化

ぐらいのことはしたい.

…これだけ書けば,new year resolutionとしては十分だろう.

(以上で引用終わり)