2017年12月30日

2017年を振り返って

今年もあっという間に大晦日の前日になってしまった。

2017年はペパボ研究所での活動、そしてご支援いただくお客様の業務に多く時間を割くこととなり、結果として対外活動は減ったが、その分充実した仕事ができたように思う。経済的にも4期目にしてようやく軌道に乗りつつあり、安定した経済基盤の重要さを改めて実感する年となった。以下に公開できる活動の中で主なものを記す。

  • Erlang/OTPとElixir関連では、3月にサンフランシスコのErlang and Elixir FactoryにてWriting OTP Modulesと題したErlang/OTPのモジュールの書き方に関する発表を行った。そして直後のElixirConf Japan 2017で参加報告を行った。
  • 2017年1月からペパボ研究所の客員研究員として、研究開発に関する各種コンサルティングを行っている。主席研究員の松本亮介さん他皆さんの活動を支えるのが主な役目だが、GMOペパボという会社の「速」「バーン感」に代表される身軽さと若い力強さにむしろ私の方が大いに力付けられた1年であった。
  • また今年はC++やC#、そしてVisual StudioといったWindowsの王道開発環境とガッツリ取り組んだ1年であった。人生初のオブジェクト指向言語での仕事であり、多くの若き先達に尻を叩かれながらなんとかやっている状況にふがいなさを感じつつも、52歳にして圧倒的成長をせざるを得ない(しなければプロとして信頼されない)環境に身を置けることは幸せなのだと思っている。
  • 同時に今年はMoodleなどEラーニングの環境についても多くを学んだ年であった。もはやコンピュータを使った自習環境は誰でも作れて当たり前であり、業務に応用しない手はないことを実感した年でもあった。
  • 疑似乱数関連では10月にそれまでの研究成果をまとめた発表を行う機会を得た。この分野は日進月歩で新しいアルゴリズムが提案されており、引き続き研究を進めていきたい。
  • FreeBSD関連では、Microsoft AzureでのPoudriere環境構築や、新しいPortdevel/czmq4の開発を行った。引き続きdevel/git-lfsjapanese/dbskkd-sdbのMaintainerの作業は継続して行っている。
  • 2014年12月から運用しているFlightRadar24の受信局は2017年4月下旬に受信機の故障に伴うサービス停止が発生したものの、FlightRadar24の運営の皆さんの尽力で代替機に交換してからは順調に動いている。久々にRaspberry Piでの受信環境をセットアップする実験も行った。
  • 自宅事務所はNTT西日本のフレッツ・光ネクストへの移行を行った。これですでに光ネクストを使用している東京拠点と併せ、ASAHIネットのIPv6サービス開始に伴い、IPv6 IPoEのネイティブ接続が可能となった。1996年にIPv6の最初の実験を始めてから実に21年かかったことになる。
  • 10月からDuolingoでスウェーデン語の学習を始めた。毎日学習を続けることは容易ではなく、発音することも聞き取ることもおよそできているとは言い難いが、2018年は2016年同様にErlang/OTPやElixir関連でストックホルムへの旅行を計画しており、それに向けて地道に学習を続けている。

2017年は米国第45代大統領とその側近達によるおよそ正常とはいえない失政の連続などにより、世界は大きく混乱した。そして日本も北朝鮮の脅威を看過できない状況であり、2018年はより不透明、不確実、そして不安定な世界情勢になっていくことは間違いないだろう。毎日、その日を暮らすことができ生き残れていることは奇跡であることをかみしめつつ、来年2018年も活動していこうと思う。まだまだ学ぶことは多いが、引き続きやっていく所存である。

以下、2017年と2018年の新年のあいさつの画像を付ける。2018年が少しでも2017年より良い年になりますように。